『禁じられた遊び』のテーマになっているナルシソ・イエペスのギターを聴いたことがあるだろうか?
その曲そのままに、美しくも哀しい珠玉の映画『禁じられた遊び』は子どもたちを通して描いた反戦映画の傑作だ。
一九四○年六月のフランス。
パリは独軍の手におち、田舎道を南へ急ぐ難民の群にもナチの爆撃機は襲いかかって来た。
現実の音以外の音を全く使用せず緊迫感を盛り上げていく冒頭の空襲シーン。
冷徹なまでのリアリズム描写と、幼い二人の無垢な会話や秘密の場所での“禁じられた遊び”の詩情。
対比された映像が巧だ。
ルネ・クレマン監督はラストシーンの絶望的な悲しみを主題曲とともに盛り上げていく。
僕らはいつまで“禁じられた遊び”を続けるのだろう?
●禁じられた遊び
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